白熱電球の撤廃を

提供開始:平成24年(2012年)7月11日
最終更新:平成25年(2013年)5月1日(第4回更新)電球形蛍光灯と価格動向、1個寿命の段落追加。

地球温暖化対策・節電のため、白熱電球から電球形蛍光灯やLEDへの移行を推奨。

政策動向↓/移行案内↓/電球形蛍光灯と価格動向

●政策動向

平成22年(2010年)、富士見市総合計画 第5次基本構想・前期基本計画(案)のパブリックコメントで、白熱電球の撤廃について提言しました。地球温暖化対策のため、公共施設で使用している白熱電球は、特殊な用途を除き、撤廃し、電球形蛍光灯やLED電球に交換する(案では防犯灯LED化のみ明示)、また、市民に対しても、白熱電球の早期撤廃を呼びかける、というものです。白熱電球の撤廃(富士見市第5次基本構想への提言(2010年10月))

市の考え方は、「防犯灯以外のLED化など温暖化対策の取組みは、計画推進の中で検討」(5/8頁)。「富士見市総合計画第5次基本構想・前期基本計画(案)」に対する意見募集の結果について(平成22年11月17日) www.city.fujimi.saitama.jp/40shisei/18public/files/2010-1210-1100.pdf

この1年余りの進捗は、どうなっているのでしょうか。

白熱電球は、電気エネルギーの多くが熱になり照明として効率が低く、寿命も短いので、その撤廃は世界的な流れのようです。

平成20年(2008年)4月、経済産業省が、平成24年(2012年)を目途に、白熱電球の製造・販売をやめるよう要請。直ちに、東芝がこれに呼応。CO2削減への取り組みについて 〜2010年を目途に一般白熱電球の製造を中止〜(東芝ライテック株式会社) www.tlt.co.jp/tlt/press_release/p080414/p080414.htm

平成22年(2010年)3月17日、東芝発祥事業として120年間継続してきた一般白熱電球の製造を中止。一般白熱電球の製造中止について 年間約43万tのCO2排出量を削減(東芝ライテック株式会社) www.tlt.co.jp/tlt/press_release/p100317a/p100317a.htm /東芝、白熱電球の生産を中止 〜今後はLED/蛍光灯に移行(家電Watch) kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20100317_355270.html

東日本大震災後、節電も重要な課題になり、平成24年(2012年)6月、改めて要請。高効率な照明製品の普及促進を関係団体に協力要請しました〜「あかり未来計画」キックオフ会合の開催〜(経済産業省) www.meti.go.jp/press/2012/06/20120613001/20120613001.html /あかり未来計画 www.challenge25.go.jp/akari/

パナソニックは、2012年度末に製造を終了する予定でしたが、10月31日に前倒し。2008年207機種から段階的に減らしてきており、2012年現在、長寿命シリカ電球4機種のみ。白熱電球よりLED 政府が企業へ普及促進要請 パナソニックは生産終了を年内に前倒し(日本経済新聞) www.nikkei.com/article/DGXNASDD130GY_T10C12A6TJ1001/ /省エネランプ普及促進への取り組みを加速 一般家庭用白熱電球(E26口金タイプ)の生産終了を10月末に前倒し(パナソニック株式会社) www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2012/07/jn120712-1/jn120712-1.html

●移行案内

白熱電球から電球形蛍光灯やLED電球へ移行する際、いくつか注意点があります。

一つ目は、大きさです。白熱電球同士の交換でもそうですが、口金の直径が26mmのE26、17mmのE17などがあります。また、白熱電球より長さや幅が大きいものがあるので、照明器具のカバーにぶつからないかなどの確認が必要です。

二つ目は、取り付ける照明器具の機能や構造です。調光機能のある器具、浴室などにある密閉構造の器具などでは使用できないものがあります。

三つ目は、光の色(色温度)です。白熱電球と同じような色にしたい場合は、電球色のものを選びます。普通に使うには支障ないかと思いますが、演色性は白熱電球の方が優れているといわれるので、撮影など色にこだわるならば研究が必要です。蛍光灯のような色に変えたい場合は、昼白色、昼光色などのものにします。昼白色より昼光色の方が、やや青白い感じです。パナソニックは、蛍光灯の昼白色をナチュラル色、昼光色をクール色と呼んでおり、イメージ的にはそのような違いです。普通に使うには昼白色でも昼光色でも支障ないかと思いますが、こだわるならば個々の製品について研究してください。

照明器具には、40Wまで、60Wまでなど消費電力の上限があります。電球形蛍光灯やLED電球の消費電力は白熱電球60W相当の明るさのものでも10数W以下なので、60W相当のものを40Wまでの器具に使うこともできます。

明るさは、全光束(光の量)・単位lm(ルーメン)の確認が必要です。E26の場合、白熱電球40W形の全光束は485lm、60W形の全光束は810lmです。60W相当の明るさ、60W形などと表示されていても、それほど明るくないものがあります。

電球形蛍光灯は、点灯後しばらくは本来の明るさより暗い、頻繁につけたり消したりすると寿命が縮む、などの特性があります。トイレなどにはあまり向きません(家族の人数・在宅時間、昼間も点灯するかなどにもよるかと思います)。

LED電球は、直下は明るくても全体的には白熱電球より暗いものがあります。

電球形蛍光灯やLED電球は白熱電球より重いので、一つの照明器具に複数取り付ける場合は注意が必要です。

さらに詳しくは、例えば、次のサイトなどを参照してください。光/光源の知識(一般社団法人日本電球工業会) www.jelma.or.jp/05tisiki/

●電球形蛍光灯と価格動向

電球形蛍光灯やLED電球は、白熱電球より価格が高いという問題がありますが、ここ数年、低価格化、コストパフォーマンスの向上が進んでいます。白熱電球より消費電力が少なく長寿命なので、電気料金や長期的な電球の購入数を削減でき、電球を購入・交換する手間も減らせます。

ただ、少数で使用時間が短い場合、消費電力・電気料金はそれほど変わりません(ほかの電化製品で節電した方が効果的です)。移行のメリットは、使用時間を減らさなくても若干節電・節約できる、長期的には多少手間が減る、光の色(色温度)を蛍光灯のような色に変えるか否か選択できる、この機会に照明や電球について学び、楽しめる、といったところです。

うちでは、2010年7月、電球形蛍光灯へ移行。当時、ケーヨーデイツー三芳店で、オーム電機「スパイラル形 電球形蛍光ランプ 省エネボール」(E26・消費電力12W・60W形・2個パック)電球色・昼光色が各498円でした。全光束は電球色810lm・昼光色730lm、定格寿命6000時間です。省エネボール 電球色(オーム電機ダイレクト) www.ohm-direct.com/shopdetail/003020000003/ /省エネボール 昼光色(同上) www.ohm-direct.com/shopdetail/003020000004/ (120901追加)上記のページは、削除されました。寸法は、外径40mm、全長128mm、重量70g。

移行前は、白熱電球40W形2個、合計で1日数時間程度使用。消費電力36W、毎日3時間使用、1か月30日間、東京電力の従量電灯Bの第1段階料金(1kWhにつき税込17円87銭)で試算すると、36W×(3×30)h=3240Wh=3.24kWh、17.87円×3.24kWh=月57.8988円。そのまま12倍して、年間694.7856円。

移行後は、消費電力12Wで同様の条件とすると、12W×(3×30)h=1080Wh=1.08kWh、17.87円×1.08kWh=月19.2996円、年間231.5952円(463.1904円削減)。1年1か月で電球形蛍光灯への投資額を回収できたことになります(電球色・昼光色両方購入したので、実際には2年2か月要します)。

昼光色のものは電球色のものより全光束の値が小さいですが、光の色(色温度)が異なるからか、昼光色の方が明るいような感じもします。蛍光灯の特性から気温が低いと通常より暗く感じることもありますが、40W形から60W形へ移行したこともあり、特に支障ありません。点灯直後は暗いといわれますが、気温が低い時以外は気になりません。感じ方には個人差があります。

白熱電球40W形・消費電力36Wから電球形蛍光灯40W形・消費電力8Wへ移行した場合、上の条件に準じて試算すると、移行前は、36W×(3×30)h=3240Wh=3.24kWh、17.87円×3.24kWh=月57.8988円、年間694.7856円。移行後は、8W×(3×30)h=720Wh=0.72kWh、17.87円×0.72kWh=月12.8664円、年間154.3968円(540.3888円削減)。

白熱電球60W形・消費電力54Wから電球形蛍光灯60W形・消費電力12Wへ移行した場合、上の条件に準じて試算すると、移行前は、54W×(3×30)h=4860Wh=4.86kWh、17.87円×4.86kWh=月86.8482円、年間1042.1784円。移行後は、12W×(3×30)h=1080Wh=1.08kWh、17.87円×1.08kWh=月19.2996円、年間231.5952円(810.5832円削減)。

(120901追加)2012年9月1日から東京電力は、電気料金を値上げ。従量電灯Bの場合、1kWhあたりの電力量料金単価を次のように変更。
第1段階料金(最初の120kWhまで) 17円87銭→18円89銭
第2段階料金(120kWhをこえ300kWhまで) 22円86銭→25円19銭
第3段階料金(上記超過) 24円13銭→29円10銭

(130501追加)2013年4月、昼光色1個の寿命が尽きました。2年9か月足らず・1000日足らず。定格寿命どおりならば、1日平均6時間余り使ったことになります。正確な使用時間は把握していませんが、実際は、せいぜい1日平均4、5時間程度ではないかと思います。密閉型の照明器具で使用していたので、寿命が短くなったのかもしれません。最後は、5分程度、少し暗くなったり、ちかちかしたりして消えました。蛍光灯は、ちかちかするようになっても相当の時間もちますが、寿命の迎え方によっては、一瞬で消える白熱電球に近いこともあるようです。

2012年7月現在、ケーヨーデイツー三芳店で、定格寿命が10000時間に伸び小型化した、オーム電機「ECO de Q」(エコデンキュウ)2個入り598円が販売されています。省エネボール同様、スパイラル形、E26・消費電力12W・60W形、全光束は電球色810lm・昼光色730lm(以下の製品も記載のない限り同様)。1個あたりでは249円から299円へ値上げですが、定格寿命100時間あたりでは4.15円から2.99円へ値下げです。商品コードやパッケージは異なりますが、仕様は次のものとほぼ同じです。エコデンキュウ 電球色(オーム電機ダイレクト) www.ohm-direct.com/shopdetail/003020000011/ /エコデンキュウ 昼光色(同上) www.ohm-direct.com/shopdetail/003020000012/

(120901追加)上記のページは削除され、ケーヨーデイツー三芳店で598円のもののページが追加されました。寸法は、外径43mm、全長95mm、質量50g。電球色のページに全光束480ルーメンと記載されていますが、これは誤りです。エコデンキュウ 電球色(オーム電機ダイレクト) www.ohm-direct.com/shopdetail/003002000011/ /エコデンキュウ 昼光色(同上) www.ohm-direct.com/shopdetail/003002000012/

同店には、パナソニック「パルックボール」のデイツー・オリジナル商品1個267円もあります(定格寿命8000時間・100時間あたり3.3375円)。(120901追加)2012年8月現在、1個298円(100時間あたり3.725円)。(121011追加)同9月、258円(100時間あたり3.225円)に下がりましたが、10月、298円に戻りました。「ECO de Q」より一回り寸法が大きく、外径50mm、長さ108mm、質量60g。白熱電球は、めっきり少なくなりました(以前は2個入り98円のものがありました)。

ディスカウントストア・ダイレックス三芳店(2012年5月31日ビッグサン跡にオープン)で、三菱電機オスラム「スパイラルピカファン」1個348円(定格寿命8000時間・100時間あたり4.35円)。(120901追加)2012年8月9日〜9月8日、1個298円(100時間あたり3.725円)。(121011追加)同9月9日〜10月8日も298円。「パルックボール」より長く、全長114mm、外径50mm、質量64g。

ダイエー三芳店で、イオン「トップバリュ ベストプライス」1個298円、2個入り578円(1個あたり289円)(定格寿命6000時間・100時間あたり約4.97円・約4.82円)。「スパイラルピカファン」と同じ、全長114mm、外径50mm、質量64g。

ケーズデンキ新座店で、東芝「ネオボール」旧製品2個入り処分価格480円(1個あたり240円・定格寿命6000時間・100時間あたり4円)。消費電力13W、全光束は電球色725lm・昼光色650lm。白熱電球を長くしたような形で、外径60mm、全長117mm、質量84g。

これくらいまでの価格であれば、2個入り105円の白熱電球より割安です(1個あたり52.5円・定格寿命1000時間・100時間あたり5.25円)。

LED電球は定格寿命40000時間なので、1個2100円以下であれば、52.5円の白熱電球に対抗できます。ただ、先行投資額が大きく、今後さらにコストパフォーマンスの向上が見込まれるので、使用時間が短い場合、当面は電球形蛍光灯を採用するのが得策かと思われます。むろん、LED化して、さらなる節電とLED電球の改良に寄与するのも一つの見識です。40W形(485lm)では、1個1000円未満のものもあります。

100円ショップで、U字形の電球形蛍光灯が1個105円で販売されていることがあります。全光束の値が小さいので多少暗いと思われます。40W形と60W形があり、後者で全長156mmなど長めです。短期間で壊れるという話もWebで見られます。

シルク柳瀬川店(志木ニュータウン鹿島ビル3階(1階はサミット柳瀬川駅前店))で、武田コーポレーションの電球色・昼白色。60W形の全光束730lm(定格寿命6000時間・100時間あたり1.75円・以前は3000時間のものがありました)。

ダイソーダイエー三芳店で、大創産業の電球色・昼光色。60W形の全光束は電球色700lm・昼光色650lm(定格寿命8000時間・100時間あたり1.3125円)。電球色・昼白色もあります(60W形の全光束560lm・定格寿命5000時間)。

キャンドゥ東武ストアみずほ台店で、キャンドゥの電球色・昼白色。7Wで35Wの明るさという以外、仕様は表示されていません。

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